私1年ぶりにプールに行けました。そして水泳を続けられるかもしれません。

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   最近の私
 このブログでも何回か書かせていただいたのですが、私、病的近視による網脈絡の新生血管増殖という病気が2年前から始まって、治療を続けていますが、なかなか新生血管の活動が収まってくれなくて、少し視機能が落ちてしまったことなどで、精神的に後ろ向きになっていました。そんな中で、私の足の障害も悪化して、特に左足の変形性関節症がひどくなって、歩くとき痛みが出るようになりました。
 私の整形外科の主治医の先生曰く「元々のX脚を矯正するために約60年前に金具を入れているし、変形性関節症の手術も非常に難しいし、もし,転んで骨折などしたら
その手術などもとても難しいから、温存を心がけて,大切に付き合って行くしかない」とのこと。「足に負担をかけないように,あまり歩かないように」とのことで、今年に入ってから。家の中の伝い歩きと、本当に短い距離を右側に杖をついて
歩き程度になっていました。電動車いすに乗って,買い物とか外出とかにはあまり不自由はなく過ごせていましたが、足の筋力は衰えているなと感じていました。

 主治医は,プールでの水中歩行とか,泳ぎとかは、足の負担が軽くて良いのだが都言っていたし、私も,水の中のあの感覚が好きでしたから、プールに行きたいと思っていましたが。ブールサイドは,とても滑りやすい、だから怖くて,プールに行くことが出来ませんでした。

 そんな私が1年ぶりにプールに行くことが出来ました。どうして行けるようになったかを、FBに書いていたのですが、ここにまとめておこうと思います。

 

 1 3月28日に私のFBに書いた記事を元に
「変形性関節症と杖とリハと保険の話し」
 長文になります。興味のある方は読んでください。
 私は、眼の他に足の障害も持っています。原因は良く分からないのですが、3歳ぐらいから、大腿骨がXの形に曲がってきて、両膝がぶつかるようになって、良く転ぶようになりました。それで、5歳の時から、大腿骨の所に金具を入れて、O脚の形にする手術を17歳までに3回受けて、そして、右側に杖をついて、他の人の半分ぐらいの速度で歩いていました。
 68歳の時に、第5腰椎の圧迫骨折をしてから、その痛みなどで、今まで通り杖をついての歩行が10分も出来なくなったので、介護保険でリハビリ中心のデーサービス施設に通うようになり、日常は、電動車いすを使うようになりました。
 現在75歳になった私は、この3ヶ月ほど、左膝を地面について歩くと痛みが出るようになり、主治医が変形性関節症の悪化と診断し、元々障害のあるので、この変形性膝関節症は、手術適応ではなく、無理に沢山の距離を歩いたりしないで、温存して大切に使うようにと言われました。
 電動車いすは、とても便利なので、外出や買い物などでは大活躍してくれるのですが、家の中のちょっとした移動や家事などは、伝い歩きで行っています。この自分で歩けることは、とても重要で、3段ぐらいの階段があるような美味しい飲み屋さんなどにも入れるし、私の生活の幅を広げてくれる大切な要素です。だから、私のリハビリの目標は、この能力を落とさないことなのです。でも、この関節症のおかげで、歩くという運動がしにくくなり、足の筋肉が落ちてきています。無理に左足に体重をかけると痛みが出ますし、いつまで膝が持つのか心配でたまらなくなります。
 主治医やデイサービスの担当者の意見では、両杖歩行にすると、左膝にかかる負担が少なくて済むと言うことになり、装具の業者にお願いして、右側で使っている杖と、同じタイプの杖をオーダーメイドで作って、使って見ることにしました。
 昨日、その打ち合わせで業者の方に会い、見本に持ってきていただいた杖を今使っている杖と高さは合わないのですが、左側にに持って試して見たりしてみました。その内に「本当に両杖にすると効果があるのかしら」、「8年前に作った今の杖の長さは、これで良いのかしら」、「両杖歩行は、どんな風にするのかしら」などと次々に疑問が出て、それを業者の方に聞いていただいていたら、「それでは主治医にお願いして、理学療法士の意見を先に聞いて見たらどうでしょう」と言ってくださって、主治医の予約日ではなかったのですが、主治医の診察を受けられるように段取りをしてくれました。
 主治医に私の疑問を具体的にぶつけたら、「それでは理学療法士の方に紹介するから、診てもらったら良いよ」と言ってくださり、午前中の診察が終わる頃に、理学療法士の方と会うことが出来ました。
 そこで、その方が「介護保険を利用していると外来でのリハの依頼は受けられない(リハに関して介護保険と医療保険での診療は、外来に関しては出来ない-入院すると介護保険の使用は入院期間中は、停止なので医療保険でのリハが受けられる)」と説明されて「だけど相談に乗りますよ」と言ってくださって、リハ室に案内してくださいました。
 リハ室に入ってびっくりしたのは、壁一面に、様々な杖が収納されている棚があったこと、そして、既に私が今使っている杖の長さに合わせて、もう一つ杖を準備してくださっていて、早速それを左側に持って、両杖で歩行が出来ました。
 私が歩くところを、その方見ていてすぐに「方杖だと、左右に揺れて不安定な歩き方になるが、両杖だと、体が揺れずに安定して歩けるから、両杖にする効果があります」と言われました。両杖で歩いて見た私も、楽に歩けたことを実感しました。もう一つの疑問、杖の長さについても、「今のままで大丈夫、低くしてしまうと、姿勢が悪くなる」と即答してくれました。
 このやりとりで、私は両杖にすることを決断して、安心してオーダーメードの杖を注文することが出来ました。
 介護保険サービスを利用していると医療保険との重複になり、外来でのリハは受けられないということは、前から知っていましたが、昨日のやりとりの中で、私の中に疑問が一杯になりました。
 介護保険でもデイサービスなどでリハが受けられますし、最近は、リハ特化型のデイサービス施設も増えているのは知っています。スタッフの中にPTがいるところも増えているようです。
 でも、デイサービスでのリハは、急性期の物ではないと思うのです。今の状態を維持し、より良くする物です。それに、ドクターの細かい指示で動く病院のリハとは違います。
 介護保険でデイサービスに通っていても、私のように病状が悪化したり、入院に至らない軽い怪我をしたりして、その状態に対応する医学的な意味でのリハが必要なのではないかと思います。長く通い続けると言うのではなく、専門家のアドバイスを受けて、基本的なやり方を教わって、そして、それを生かして日常生活を送ること、デイサービスにも、その病院でのリハの方法が伝えられて引き継がれることは、とても大切なのではないかと思います。
 この外来でのリハは、介護保険を受けていると、全て受けられないというのは、とてもおかしい気がしました。
 今医療と介護の連携と言うことが盛んに言われていますが、このような制度の壁があったら、連携は阻まれると思います。連携には、財政的な保障が必要ですから、 
 私は、運良く、良い主治医に恵まれ、親切な業者の方や、リハの専門家の方に巡り会えました。それは幸いですが、このままでは、とてもおかしいと感じたのです。
 
 2 4月24のFBの記録から
 3月28日の私のFBで、「変形性関節症と杖とリハと保険の話し」を掲載しましたが、その時に、整形外科の外来で理学療法士のアドバイスを受けることができることの大切さを述べました。
 その時、主治医や理学療法士の方や,補装具の業者の方と綿密に打ち合わせをして作っていただいた杖を、一昨日試して見ました。右の片方の杖だけで歩いている時と違い、歩幅が広くなり、左右に揺れなくなり、歩く速度も倍近く速くなりました。そして主治医からは、痛みが出ない範囲で,歩いて見たらとお墨付きをいただいて、わくわくしています。昨日は,デーサービスのプログラムの中に,本当に短い距離ですが,外歩きが入って、たった50メートルほど外を歩けて,心がウキウキしました。やっぱり自分の足で歩けるって良いですね。(後略)
 写真を撮っていないのが残念ですが。
 
 3 滑らない杖のゴムのことを聞いて
 両杖歩行にする際に、主治医と補装具の業者の方がいる前で、「プールでの歩行を再会したいけれど、プールサイドで滑ったらと思うと怖くてと」という話しをしました。そうしたら業者の方が「両足義足だったり,片足切断の方がサッカー競技をやるときに、滑らなくて安定する杖のゴムがありますよ」と教えてくれて、そのゴムを取り寄せてもらうことにしました。
 両杖で歩行も安定し、滑らない杖のゴムをつけたら、プールサイドを歩くことも
出来るかもしれないという可能性が出てきました。
 そこで、5月1日に、1年ぶりにプールに行って、本当に滑らないか,安定して歩けるか、恐る恐る試して見ました。
 本当に水があっても滑らないし、両杖で安定して歩けるので、これなら,プールで水中歩行をしたり,水泳をしたり出来そうです。
 それと,温泉やスーパー銭湯にも行けそうです。水とお風呂が好きな私、夢がどんどん膨らんで来ています。
 
 4 どうして障害者の使う器具と高齢者が使う器具は違うんだろう?
 ここまで書いて来て、ふと気づきました。そういえば,デーサービスで杖を使っている人は、いわゆる高齢者用の杖で,肘の上に支えがなく,細いタイプの物ばかり、私のような医療用の杖を使っている人を見たことがないのです。
 確かに医療用の杖(障害者用)は、病院のリハの所や,医療器具屋さんに行かないと買えないようです。高齢の方が使っている杖は、ネットでも良く見かける物で、医療用とは明らかに違います。勿論,高齢者用の杖も安全だとか利便性を追求しているとは思うのですが、その方の体の状況とか、杖を使う目的などによっては、医療用(障害者用)の杖の方が使いやすいのではないかと思いました。
 でも、高齢者の介護(リハ)の世界には,障害者用の杖などの情報はあまり入ってこない用なのです。
 ここでも、医療用(障害者用)の装具と,介護用の装具、いつの間にか区別があるように思えて、とても気になりました。
 高齢者用とされている物も、医療用(障害者用)とされている物も、どちらの情報も、関係者が広く知っていて、利用者のニーズに合わせて、選べると良いのにと思った次第です。