元々目と足に障害があった私が、2016年10月頃に第5腰椎の圧迫骨折をして、その後圧迫骨折から症状が表面化したらしい脊柱管狭窄症の痛みに悩まされ、医療保険でのリハの期間も終わってしまい、介護保険の認定を受けて、訪問リハから通所の機能訓練に通うようになり、そしてちょうど2年前から電動車いすを使って外出や買い物をするようになった。痛みがひどかった最初の5ヶ月ほどは、病院ショッピングをする以外、家に閉じこもって、「神様不公平だよ、今まで障害に負けないように頑張ってきたのに、これ以上まだ頑張らせるの」なんてぼやいて落ち込んでいたけれど、電動車いすのスピード感が面白くて、外出が増えた頃から、「これはこれで面白いかも」と少し事態を楽しめるようになってきた。
私の専門は社会福祉、特に視覚障害リハビリテーションと深く関わって来たが、「どうせ今更何をやってもしようがない」とあきらめてしまっている中途視覚障害の方や、「今更こんな子供だましのようなことはしない」というようなことをいう、すごくプライドの高い方に接する時、どうやってこの方たちをリハのプログラムに誘ったら良いのか、すごく困り果ててしまうことが多多あった。
意欲を持っていただけない人に意欲を持っていただくというのが専門家の役割だと思うのだが、これが一番難しいと思ってきた。
ところで、今週2回介護保険の通所リハ(通所の機能訓練施設)に通っていて、1年9ヶ月になるのだが、毎回同じようなプログラムをこなして行くと飽きてしまう。そんな中で、最近指導員の方たちが、いろいろと新手のプログラムを工夫してくれて「今日は何があるのかな」と思えるようになって来た。
準備体操の時間に、8人ほどのグループで、大きな布を持ち、その上においたボールを落とさないようにしながら、空中に放り上げる。みんなで協力しないとボールは布から転がり落ちてしまうので、みんな結構真剣になる。下のリンクを見てください。
一生懸命ボールに集中していると、一瞬他のことを忘れてしまう。今の瞬間を楽しんでいる自分を発見する。
みんなを夢中にさせるプログラムを考えてくれる指導員の方に感謝し、そして一緒に楽しんでいる仲間に感謝し、こんな単純なことを楽しめる自分に感謝している。
居場所があることに感謝。