理解が進めばかなうことも多くなる

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 この20日ほど、ひどくばたばたしていて、いろいろと思うことがあっても、まとめてブログに書く時間がありませんでした。ものを書くときにはゆとりが大切ですね。

 さて、バリアフリールームを使用して体験したことを書きます。

 バリアフリールームのバリア-理解が進めばバリア解消- 

 7月はじめに盛岡でバリアフリールームに宿泊しました。部屋は車いすに乗ったままでも鍵の開け閉めが出来て、バスルームとトイレが大変広く取ってあるので、私には、ハードとしては使いやすく出来ていました。

 さて、お風呂に入ろうとした時、「あれ、バスタオルがない」「どこにあるんだろう」と探したら、天井に近い棚に置いてありました。この棚、身長1.26mの私が立ち上がっても、全然手が届かないほど高いところにありました。仕方なく持っていた杖で棚からタオルをたたき落として、お風呂に入りました。バスタブの中に滑り止めマットが置かれている

 バスタブは、縁が広くて、座ったままで中に移動できるように、上手く作ってありましたが、ほうろう引きの浴槽は、肌触りは最高なのですが、足に力が入らない私は、立ち上がろうとするとつるつると滑って、なかなか立ち上がれませんでした。「滑り止めのマットがあると良いのに」と思いました。

 このホテルに2泊する予定だったので、朝出かけるときにフロントの方に、バスタオルは洗面台の上か、お風呂の縁などの低いところにおいてもらうようにお願いし、バスタブの中に入れる滑り止めマットは、そんなに高額のものではないので、購入して貸し出せるようにすると助かると伝えました。夜、外出先から部屋に戻ると、タオルは、バスタブの縁に置いてあり、びっくりしたことには、「滑り止めマットはありません」とその朝いっていたのに、マットがバスタブの中に入っていました。フロントの方に話を聞いたら、「実は滑り止めマットあったんですが、どんな時に必要なのか良く分からなくて、使ったこともないので、ないと思っていましたが購入していました」とのこと。

 バリアフリールームを作った時に、きっとマットも購入してあったのだと思うのですが「何のために使うのか良く分からなくて」というように、身近で高齢者や障害者の日常生活を見ていないと、きっとピントこないのだと思いました。

 バスタオルが高いところに置いてあるというのも、そういう風にしているホテルは多いので、それが当たり前になっていて、車いす使用者や身長の低い人の立場に立って考えると言うことが抜けてしまっているのでしょう。

 バスタオルの置き方については、最初ちょっと腹が立ったのですが、障害者を知らない、また一人で旅をする障害者を知らないと、こんなことになるのだと、私の方で理解して、説明をして分かってもらう必要があるのだと思い直しました。本当は、職員の方に障害者などの接遇についても研修してもらえると助かるのですが。

 とにかく話し合うことが大切だとつくづく思いました。

バスタブの縁に重ねて置いてあるタオル