年のせいだろうか,それとも何か別の原因か、ココ島へのダイビングの準備をしながら,何度も「もう行くのやめようかな」と思ってしまう事があった。
特にスーツケースに機材を詰め始めた頃から、その気持ちが強くなった。
レギュレーター、ダイブコンピューター、水中カメラ、その部品、一つ一つ点検している内に,不安と言うか,めんどくさいと言うか,とにかく変な気持ちがおそって来た。
コスタリカは、とにかく遠い、何が起こるか良く分からない。流れも速くて結構難しいダイビングポイントだし、それなのに,私の体重は7キロも増えて,コンディションは最悪だし。
そんな事を考えていると、みんな投げ出して,安全な家に閉じこもって,布団でもかぶっていたいような気分におそわれた。
でも、そんな気持ちとは裏腹に、「ハンマーヘッド是非見て見たい」「できれば良い写真を撮りたい」「ナイトロックの講習をクリアーできるかな」などなど、わくわくするような思いもわき上がって来る。
「私、若い時にダイビング初めて本当に良かった」とここのところ良く思う。実は,ダイビングに行く前は,いつもこのような気持ちの葛藤があったように思う。ダイビングが危険だと思って不安になるわけではなくて、トラベルはトラブルと言う事で,いろいろと意外な事が起こるから,それに対する好奇心と不安がいつも入り交じるのだろうと思う。
若い時は,好奇心の方が強く,何でもてきぱきとこなせるが,だんだんそうではなくなっていく自分を感じる。でも、30年もやっていると,不安な気持ちとは別に,機械的に体が動いて,いつの間にか準備を整える事ができる。積み上げてきたものは、本当に私の財産だと思う。
三日もかかってしまったけれど、無事スーツケースに荷物を詰めて,宅配便で成田空港に送った。
もう,後は楽しむだけ。思いっきり楽しんで,またこのブログに書き込みをしたいと思う。
まだ、未知の事に挑める自分を誇りたい。