みんなが最新の医療やロービジョンケアにアクセスできるようにしたい

 昨日、ツイッターに「1ヶ月間試用してきた遮光眼鏡をお店に返して、ようやく「これ」と言うのを決めて来ました。1週間後にできてきます。」と言うつぶやきをしたら、私をフォローしてくれている方から「そんなに長く遮光眼鏡を貸出してくれる眼鏡店があるんですね。」と言うコメントが入っていました。

 そこで私はどきっとしました。ロービジョン者が,遮光眼鏡なり弱視レンズなり,ルーペなんかを選ぶ時には、本来なら実際に使う自宅だとか,職場だとかで試用してから選ぶべきなのです。病院や眼鏡屋さんの環境と,自宅や職場の環境が違いますし、遮光眼鏡の場合は、天候によって,まぶしさが違うので,いろいろな環境で試すべきなのです。
 でも、患者さんが試用するためにグッズを貸し出ししてくれる所は,現在あまり多くありません。貸し出し用に,何セットもストックを持つのはお金もかかりますし,手間もかかりますから、なかなかできる事ではないからです。

  私がこんなに長く遮光眼鏡を貸していただけたのは、たまたま視覚リハの10年以上の仕事の中で、そのめがね屋さんのその方と懇意にしていたからです。

  今回、右眼の症状が悪化した時、私は,今までの仕事の中で知り合った眼科医や、視能訓練士や,めがね屋さんのネットワークを使って,自分の眼の治療のために役立つ人と情報を探しまくったわけです。
  自分の眼のために役立つ情報を得ること、治療のために最適な専門医と出会うこと、それがどんなに大変な事か、私は経験からいやと言うほど知っています。そして、情報を入手し、それを活用するにはとても力というかエネルギーが必要な事も知っています。

  今の私の夢は、すべてのロービジョン者が必要な時に,必要な最新情報を手に入れ、最新の治療を受け、最新のロービジョンケアを受けられるようにするシステムを作ることです。
  そんなにでかいことを言っても,どうして良いか,今検討もつかないのですが、多くのロービジョン者は「これは障害の性だから」と言ってあきらめているし、未だに遮光眼鏡の存在も知らないで,「まぶしさ」に悩んでいる人も一杯いると言うことを知っています。

  この情報格差を少しでもなくして、できるだけ平等に,現在できる最先端の治療が受けられ,最先端のロービジョンケアが受けられるようなシステムを作ること,それが私の夢です。