高知で3年ほど前に、モンキーマジックの小林さんを呼んで、視覚障害者向けクライミングの話をしていただいてから、高知の山岳連盟の協力や、高知県障害者スポーツセンターのサポートを得て、高知で視覚障害者のクライミングが盛んになり、そして、今回習志野で初めて行われる世界選手権大会に3人も選手が来ると言うので、私はうれしくなって、世界選手権を見に行くことにした。
(左はオープンサイトの全体写真 右の写真はルート図)
ちょうど私が体育館に着いた時1日目の競技が開始されたところであった。
選手たちは、登るルートがわからないように隔離されていて、競技開始の1時間ほど前に渡されるルート図を触って、ルートのイメージをつくって、そのイメージと壁の触ってわかるルートラインを頼りに、一人で壁に挑むのだ。
選手たちは、視力と視野の違いによって、全盲のB1クラス、ロービジョンで重度のB2クラス、ロービジョンで比較的視力のあるB3クラスの3つのクラスに分けられている。
全盲の方の登り方とロービジョンの登り方を見ていると、白いラインが見えるロービジョンの人は、明らかに動きが違う。
ほんのちょっとでも見えているといないとでは、すごく動きが違う。こんな当たり前のことを実感しながら見ていて、そこで改めて、少しでも視覚が使えるのなら、それを上手く活用できるようにすること、すなわちロービジョンケアの大切さを実感してしまった。
(協議の前のデモンストレーションで登る小林さん)
(明くる日の協議のためにコーチからルート説明を受けながら単眼鏡で確認する)
(全盲の人はコーチの話を聞きながらルートに見立てたピンを触ってルート確認)
オープンサイトの協議が終わった後、明くる日の協議アフターワークに備えて一人15分の先週が始まった。アフターワークと言うのは、コーチの指示を受けながら、1度練習したルートを、明くる日またコーチの指示を受けながら登る協議だ。
コーチと話しながらルートを理解するのも、全盲の人、ロービジョンの人本当に千差万別で、見ていてとても勉強になった。
12月5日は日曜日だったということもあり、体験クライミングをする家族ずれも一杯来ていたし、ちょっとしたお祭り騒ぎで、とても華やいだ気分の中、アフターワークの競技が行われた。
さすが世界選手権のルートだ、とても難しいらしく、女性の選手は一人もゴールにたどり着けなかった。男性でゴールした人も二人しかいなかったと思う。
私は、競技の結果より、みんなが登っている過程とか、会場の雰囲気とかにとても強く惹かれていた。
習志野市のキャラクターと楽しく写真を撮ったり、チャリティーバザー手買い物をしたり、とにかくとても充実した二日間だった。
とにかく大会成功おめでとうございます。 とてもとても楽しかったです。