IPadはロービジョン者の救世主

  一般世間でIPadの使いやすさがいろいろな角度から言われていた、本当に初期の頃から、ロービジョンケアを研究したり携わっている人たちの間では、「これロービジョンケアに使えそう」と言う話が出ていた。

  機械好きの私も,八ヶ岳の合宿の時に、実際にIPadを見せてもらって、その可能性にわくわくしていた。そして、ついに2週間前に注文して,一昨日ようやく私の手元に届いた。

  IPadが来たら,どうしてもやつて見たかったこと,それはダイビングの時に撮った,海の中の小さな生き物たちの写真を取り込んで,自由に拡大して見ると言うことである。

 IPadに取り込んだ写真を並べて表示した所 デジカで撮ったガラスハゼの映像をIPadに取り込んだ所

 指でタップして取り込んだ写真を少し拡大した所 もっと拡大した所
 
  向かって左上の写真は、IPadにデジカメから写真データを取り込んだ所だ。取り込むと写真は自動的にイベント別(撮った日付別)や取り込みの順番でアルバムに仕分けされる。きっといろいろと指定すると,イベントもアルバムも面白い名前を付けたりできるのだろうが、今の私は取り込むので精一杯である。
  右上の写真は,私が撮った「ガラスハゼ」の写真を選んで,1枚だけ表示した所。IPadの画面は大きいので,これだけでもデジカメの小さな画面で見るよりもずっと分かりやすい。
  左下の写真は,取り込んだ「ガラスハゼ」を指でドラッグして,ちょっと拡大して見た所で、右下の写真は、もっと大きくしてみた所である。

  IPadは軽いしマウスも使わないし、デジカメから取り込むためのキットも小さいので、ダイビングの旅先に持って行って、今日撮った写真をすぐに拡大して見られる。仲間にその場で見せて、その小さな生き物について、いろいろと話し合ったり教えてもらう事もできる。
  IPad用の「海の生き物図鑑」などが売り出されたら、それも拡大して,自分の撮ってきたものと照らし合わせたりもできるだろう。
 
  実はロービジョンのある人達は,旅行などに行って、植物を見たり,動物に出会ったりしても,細部までよく見えていないから、性格にそのもののイメージがつかめないけれど、デジカメで撮影してその場でIPadで拡大して確認したら,本当の意味で見た事になりそうだ。これ,ロービジョンの子どもたちの教育にも,すごく役立ちそうである。

  IPadの操作技術の習得は,62歳の私にとっては,なかなか奥が深い。今は,写真を見たり,インターネットを見たり,メールを受信すると言うので精一杯だが、次は、電子書籍を取り込んで,これを読むと言うのにチャレンジして見たい。
  もっと使い込んでいけば,ロービジョンの私にとって、見ると言うことでの可能性はまだまだ広がりそうだ。

  そして今、ローピジョンケアに携わる人たちが、ロービジョンの人達の見る能力を高めるためにIPadをどう活用すれば良いかをいろいろと考えているのだから、未来での可能性は,本当に無限だと思う。