第6回高知福祉機器展が今週末開催されるので、とにかくここのところ忙しくて、ブログの書き込みも、本当にご無沙汰になっています。
そんな時ですが、今日の朝のニュースが気になったので、短くともとにかく書こうと思いました。
何がそんなに気になったかというと、「ほとんどの患者が治療の必要がないのに入院している、介護療養病棟」を介護施設に転換させるために、医療法人にも特別養護老人ホームの設置を認めるというニュースです。
特に気になったのは「特別養護老人ホームには医師の常勤が義務づけられていないので、介護療養病棟から特別養護老人ホームへの転換がスムーズに進むだろう」という点です。
今、介護療養病棟に入院している人たちは、本当に医療的ケアが必要ない人たちばかりなのでしょうか。私には、そう思えないのです。確かに急性期の医療は必要ない人が多いとは思うのですが、経管栄養や胃に穴を開けて栄養摂取をしている人たちには、医療的ケアが絶対に必要です。
今母は、経管栄養でカロリー摂取は約1000カロリーほどですが、それでも血糖値が上がってしまう、糖尿病の状態です。嘔吐反射も強く、1回の食事に2時間以上かけて、ゆっくりと摂取しているのに、最近また気持ちの悪くなることが増えてきています。肺に水がたまっていて、水分摂取が多いと症状が悪化しますが、水分摂取が少なければ、尿路感染などが出やすくなり、ドクターや看護師、そして栄養士の方達が、それらのバランスを考えて、食事や水分量を調節している状態です。
こういう母を、今の特別養護老人ホームの基準で受け入れてもらい、安心して生活させることができるとはとても思えないのです。
確かに今の介護療養病棟の形式がすべて必要だとは思わないけれど、特養より、もっと看護師やドクターの数を増やした介護施設が必要だと思います。
このまま転換が進めば、やはり介護難民が発生しますし、医療保険の財政は助かるかもしれないけれど、介護保険の方はどうなるか、医療と介護で押しつけ合っていても何も解決しないと思えてなりません。