昨日のブログへの意見があったので

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  昨日私が書いた記事に対して、いくつかのご意見をいただきました。ありがとうございました。
  その中で、私の出席している勉強会などでもお会いしているさど眼科の佐渡先生からのご意見は、私にはかけている医学的視点から、ご意見を書いてくれていて、とても的確なので、許可を得て、私のブログにもそのまま掲載させていただくことにしました。

ここから佐渡先生の文

  佐渡@さど眼科です。
 さて、私の参加しているメーリングリストに私の知り合いから下記の書き込みがありました。

 3月11日の午後6時半からTBS系のテレビで放映された」夢の扉」の中で、取り上げられた、白内障手術の件と、そこで出てきた「視覚障害者」のイメージがとてもたまらなくて、ブログに抗議の文を書いてしまいました。
 もし、この番組を見ていた方がいたら、意見など聞かせていただければと思います。
  ブログアドレス  http://yoshino-yumiko.net/

 私も偶然番組を見ていて強い違和感を覚えました。
 1)プレチョップは素晴らしい手術方法(術式)ですが、この方法以外にも同様の結果を得られる術式はあります。
 2)手術の質は見え方と安全性がメインであるべきで時間に必要以上に重きをおくべきではありません。
 「眼科学会や眼科医会も手術時間の短さを強調するのは望ましくない」とコメントしていたと思います。
 平均4分という手術時間が強調されていたのも「私のように30分くらいかけて手術しているのはへたくそなので、そのような眼科での手術は・・・」というような誤解を視聴者に与える可能性が高いと思いまし。(被害妄想?)
 3)「白内障は突然失明する病気」というように紹介されていました。
 4)糖尿病からの白内障として紹介されていた患者は、確かに東京では珍しいかもしれませんが、郡部などでは未だに珍しいとは思いません。
 散瞳も良好で取り立てて難しい眼とは思いませんでした。傷口の小さな手術は術後の回復も早く素晴らしい手術ですが、それぞれの術者の技量によって、傷口の小さな手術では難しいと思えば、傷口が多少大きくなっても、安全に視力を回復できる術式を選択すれば良いだけのことだと思います。この例では失明の可能性が強調されていたように感じたのですが、失明につながるとすれば糖尿病による眼合併症の程度が問題なのであり、白内障の程度は無関係です(白内障は手術で治りますが、重症の網膜症や難治性の緑内障が失明の原因になるわけです)。この辺も説明が全く不十分で誤解された可能性が高いと感じています。
 おそらく赤星先生はあのような番組になっているのはご存じなかったものと私は思っています。
 上記の理由で、あるある大辞典のような「やらせ」とは言えないのでしょうが、多くの視聴者に誤解を与えたと思われ大きな問題だと思います。眼科学会、眼科医会をはじめ、視覚障害者をサポートしている団体もTBSに抗議すべきだと思いますが、皆さんはどのように考えられますか?
(ここまでで佐渡先生の文章は終わり)

 これ以後は、私のブログの記事を引用してくださっているので略します。

  この後どうすれば良いか、今考えているところです。もし、皆さんもご意見があったら、書き込んでください。