ダイビングへの道 2

永遠の課題ーダイエット

  私がダイビングに行こうときめたときの体重は、なんと65キロ。身長132センチの私の体脂肪率は、昨年12月人間ドックではかったとき、58パーセントという信じられない数字になっていた。だから、ダイビングに無事行けるかどうかの最大の課題は、体重と体脂肪率を減らすこと、すなわちダイエットである。

  なんでダイエットがそんなに大事かという理由はいろいろとあるが、まず第一に、ダイビングの際に着用するウエットスーツを着られるようにしなければならないということである。

  ウエットスーツはゴム製で、ほっておいても少しずつ縮んでしまう。2年ほど前につくったスーツは、せいぜい60キロぐらいでないと着ることができない。しかも、私のように特殊な体系だと、既製品は絶対無理なので、オーダーになるから、新しくつくると8万円近くのお金もかかるし、2ヶ月近く時間もかかる。だからとにかくウエットスーツに自分を合わせないといけない。

  ダイエットしなければならないより重要な理由は、安全に潜るためである。
  脂肪分は比重が軽いので、水の中では浮いてしまうのである。又、スポンジのように圧力によって体積が変わりやすいから、水面近くで圧力の低いところでは、沈みにくくなる、それで沈めるように沢山おもりをつけて潜ると、深いところに行くと圧力で体が縮み、今度はどんどん沈んでしまうようになる。
  これはどちらもとても危険なことである。

  だからとにかく体重を落とさなければならないのだが、これがとてもやっかいである。
  私が、最初に本気でダイエットをしたのは25年前、どうしても海に潜りたいと思ったとき。空気の入ったタンクが12キロぐらいで、その他機材全部で20キロぐらいになるのだが、それを背負って陸上を歩けるようになりたいと思い、タンクの分だけでも減らしたいと思ったからである。
  「どうしても」という気持ちは、すごいもので、1年間で12キロ減らすことができたが、体全体についた12キロと、鉄のタンクの12キロは違うらしく、残念ながら機材を1人で背負って陸上を歩けるようにはならなかった。
  けれども、体が軽くなったことで、非常に活動的で前向きな生活を送れるようにはなった。

  それから6年ぐらいは、体重を維持できたが、いつの間にかリバウンド、又ダイエット、そんな繰り返しで、合わせて30キロぐらい減らし、そしてリバウンド。
  そして、今また、こりもせず挑戦している。昨日までで3キロ減らして、ウエットは着られるようになった。
  もう後2キロぐらいがんばってみようと思う。
  
  実は、人間ドックでメタボリックシンドロームの典型といわれて、治療を進められたので、ダイビングという楽しみのために、ダイエットということにして一石二鳥を狙っているのだ。
  つらいことも楽しい目標のためならやり抜けるので。

  こんな風に考えると、私は、こんなに夢中になれるものに出会えてとてもとても幸運であった。