なんだかとても不安だったのに

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写真は、今日の母(今日は本当に穏やかな顔でした)

  昨日の朝、突然携帯電話が鳴りました。電話をとると、母の様子を見に行ってくれていた友人からで「母が酸素をつけている」とのこと。看護師詰め所で様子を聞いてくれたのだそうですが、「一昨日の夜、急に息苦しさを訴えて、血液中の酸素飽和度をはかったら、落ちていたので酸素吸入を始めた。肺炎かもしれないのでレントゲンを撮ったようだ」とのこと。

 とりあえず今は落ち着いているとのことで、主治医の方と連絡を取って、午後に様子を説明していただくために病院に飛んでいきました。
  1ヶ月前に撮ったレントゲンと、一昨日撮ったレントゲンを見比べると、一昨日のレントゲンは、肺の輪郭も分からないほど白くぼやけて見えました。

  「3週間前に尿路感染で熱を出したので、水分を沢山とるようにして、感染は良くなって熱は下がったのですが、今度は肺に水がたまってしまって」と、先生が丁寧に説明してくださいました。
  ようするに、母の状態は、体に水分が少なくなると尿路感染を起こしやすくなり、水分をとると、今度は肺に水がたまる。その両方がちょうど良いあんばいになるところを探して行かなければならない、難しい状態だと言うことでした。

  実は、28日の火曜日(母は86歳になりましたの日)に母のところに行って、枕元にいたとき、母の呼吸がいつもより速くて、何となく母の顔を見ている私は、得体の知れない不安に襲われて、「母はもう長く生きられないのではないか」と思っていたのですが、「寝たきりなのだからだんだん弱ってくるのは仕方がないのかな」と考えたり、「取り越し苦労だよ」と思ったりして、何となく遠慮もあったのかもしれませんが、看護師さんにも誰にも、その不安な気持ちを告げずに帰宅したのです。
  主治医の説明を聞いて、母のところに引き返し、何となく顔の色が赤いような気がして、熱でもあるかなと思って、そっと母の額に手を置いたら、眠っているとばかり思った母が「温かい手ね、いつもあなたの手は温かいわね」と言ってくれて、母が生きていて良かったなと実感しました。

  今朝の母は、呼吸もゆっくりになり、本当に穏やかな顔をして、うとうとしていました。その顔を見ながら、一昨日枕元で「今日の母はいつもと違う」「なんだか変だな」と思ったときに、どうしてすぐに看護師さんに言わなかったのだろうと、つくずく反省しました。
  その時、私は、病棟の人たちに遠慮していたのだろうか、それとも、もう年だし寝たきりなのだから弱ってきて当然と思っていたのか。自分ながら良く分からないのですが、今度不安を感じたときは、迷わず病棟の方たちに言ってまわらなければと、本当にそう思いました。
  利尿剤が効いて、母の肺の水が引くことを、今は祈るだけです。